アウトプットの出来はインプットの質で変わる
2023/08/02
わが社では、月に1回、勉強会を行っています。
利用者様のカンファレンスとは違い、年毎に勉強会の議題を決め1年間を通して勉強していきます。
その時に各社員に講師として壇上に立ってもらうようにしています。
勉強会の議題は、「コミュニケーションについて」「環境整備について」「職場環境の改善について」など、介護技術以外のことも多いです。
目的としては、まずは職場環境やコミュニケーションのやり方などを統一し、社員に気持ちよく働いてもらいたいということが前提で勉強会の議題を決めています。
勉強会については、社長自ら行ってもいいのですが、毎回、年度はじめに勉強会の議題を決めます。
勉強会の議題が決まったら、「○月は誰が講師を行う」と毎月の講師を決めています。
それに向けて、各社員が勉強会の資料を作るわけですが、ここにも大きな目的があります。
その目的というのは、「アウトプット(発表)」です。
介護の仕事をしていると、介護保険改正や新しい治療薬屋治療方法など、インプットはすることがあっても、アウトプットする場はほとんどないように思います。
また、僕を含め誰しもが毎日いろいろなものをインプットしています。
そのインプットしたこと全てを理解しているのかというと、自分が興味があること以外は理解してないと思います。
仮に朝の新聞を読んで、「新聞の内容を全て詳しく話をしてください」と言われても、自分が興味のあった記事以外は大した話はできないと思います。
また、新聞の感想を書こうとすると、あやふやな記憶といい加減な理解力のため、悲しくなるほど書けないものです。
それは、「人は自分が理解したことしかアウトプットができない」ようになっているからです。
実は、インプットしただけでは意味がないのです。
本を読んだり、新しいことが学べると、その瞬間は理解できたように思えても、数日後には忘れていることが多いんじゃないでしょうか?
それは「インプットしたものはアウトプットして、初めて能力・知識に変わる」ということを知らないからです。
学生時代は、授業を受けて、家で勉強(インプット)して、テストを受ける(アウトプット)機会がありました。
否が応でもインプットとアウトプットを繰り返してきたのです。
しかし、社会人になるとインプットの量も少なくなれば、アウトプットする量(機会)はもっと少ないです。
そう考えると、社会人になってからは、「アウトプットしなくてもいい程度しかインプットしていない」となっているんじゃないでしょうか?
わが社では、月に1回誰かしらの社員が講師となって勉強会を行います。
講師の社員は、一度、自分で作成した勉強会の内容を自分の中で分解・理解し、アウトプットします。
分解の中では、理解も含め「資料をまとめる・話す順番・質疑応答のシミュレーション・自分がこの勉強会で何が言いたいのか、また何を伝えたいのか」などを考えて資料作成することで、初めてアウトプットできるのです。
世の中は便利で本を読まなくても、インターネットで検索すれば、それ相応の資料はできてしまいます。
しかし、そんな資料は「ただ読むだけの資料」で内容も薄く時間の無駄でしかありません。
質問してもその場で思いついた返答しか返ってこないので、返答した本人ですら忘れている始末です。
これでは、アウトプットになっていません。
「アウトプットの出来はインプットの質で変わる」のです。
だから、わが社では講師を嫌がる社員に対して、強制的に勉強してもらっています。
僕の場合、本をよく読むのですが、一般的な読書術や記憶術に書かれているのは、「本を読むまたは本を記憶するには、アウトプットをどれくらい意識するかで、インプットの質や量が変わる」と言われています。
本の内容をSNSでレビューする・自分が感銘した部分を人に話す・実践本で理解したことはできるようになるまで実践する。
このようにアウトプットすることにより、初めて自分自身の知識もしくは技術になるということです。
アウトプットの訓練として一番良いのは、「書くこと」です。
書くという作業は、「きちんと考える訓練」になるからです。
話してアウトプットすると誤魔化すことができます。
しかし、書くと理解できていないところは何も書けません。
また、書くことにより「見える化」ができます。自分が理解できているところ・理解できていないことが一目瞭然です。
業務日誌など少し長めの文章を読むと、その人の人格や認識力・理解力など、その人自身の背景がかなり鮮明に見えてくることもあります。それは理解できていないことが露呈してしまっているからです。
僕が社員に強制的に勉強会の講師をお願いするのは、
・インプット・アウトプットがしっかりできるようになってもらいたい。
・自分が伝えたいことが、相手にしっかりと伝わるようになってもらいたい。
・自分が知っている知識外の勉強をして、視野を広くしてもらいたい。
・講師じゃない勉強会でも、講師の気持ちを考えて、しっかりと勉強会を受けてもらいたい。
などの気持ちがあるからです。
強制的にアウトプットさせることで、上記のことが身につくようになれば、もっと職場環境が良くなると思うからです。
なので、わが社はこの勉強会を続けていきます。
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