社長は社員第一主義、社員はお客様第一主義
お客様満足と社員満足は表裏一体(密接で切り離せない関係)
中小企業経営を自転車で例えると、ハンドルを握り方向を決めているのは社長です。この方向が間違っていたり、社長が目の前ばかりを見ていて遠く先(使命感(志)経営理念・未来)を見ていないと、自転車が転ぶように会社は倒産してしまいます。
会社経営で一番大事なのは社長の戦略です。戦略とは、会社の進むべき方向を決めることです。そして社長が全力でペダルを漕ぐのは後輪です。後輪が動くことによって前輪が動きます。
社長が社員を大事にすることにより社員が幸せになり、幸せな社員がお客様を幸せにする。なので、後輪が社員満足度で前輪がお客様満足度になります。
社長一人ではけっしてお客様満足度は実現できません。しかし、社長一人で社員満足度は実現できます。社員満足度とお客様満足度のバランスが取れるからこそ、心地よい経営が実現し、社員が幸せになれる会社になります。
低成長時代と言われるいまの時代では、社員満足がより大事なのです。それは現場力こそが利益の源となるからです。そのために社員一人ひとりが如何に頭を使い、行動に移せるかが大事な時代です。
そして、社員満足だけでは、顧客満足を実現できるとは言えません。社員は、当事者意識を持ってください。
わが社の一員であること・あなたの仕事がお客様の幸せに直結していること・あなたの仕事がお客様の残りの人生に大きくかかわっていること。このことを全社員で共有することが大事です。共有するためには、社長の想いを社員にわかるようにしなければ、社員に勘違いされます。そのための経営計画書でもあるのです。
経営方針
人を大切にする経営をする
経営方針とは、社長の姿勢です
1.経営の基本方針
- 社員を守ります。
- 会社を取りまく、すべての人を応援し幸せにする経営をします。
- 社員一人ひとりが使命感・経営理念を心から共感し、人様のために仕事をして、社員・お客様・社会(地域)から喜ばれ、感謝され、働きがいを持てる会社にします。働きがいとは、やりがい+生きがいです。働きがいのある会社とは、社員が働くことに幸せを感じられる会社です。
- 働いている社員の姿が最高の商品となるように、仕事に関する知識と技術を磨くとともに、お互いを支え合い尊敬し合い、明るい、元気な社風を創ることで人間性を磨くことを目指します。
- 社長は社員第一主義、社員はお客様第一主義です。
- 新製品・新サービスを時代の変化に合わせて開発していきます。
- 経営の判断基準は、人のためになるか、社員が楽しく誇りを持てる仕事かどうかとします。
4.尊徳の経営
尊徳の経営とは、「多くの人のために役に立つ」・「一人でも多くの人を笑顔にする」経営のことです。決して「損得」でありません。人様に喜んでもらえるか、感謝されるかという考え方です。儲かる会社よりも社員が幸せを感じられる会社、多くのがんばっている人を応援できる会社、世の中の役に立つ会社にします。
しかし、儲けなくしては社員の幸せ、社会貢献はできません。利益中心の「損得の経営」ではなく、利益を出しながら人を大切にすることを第一に考えて経営していくのが「尊徳の経営」です。社長は社員から尊敬されるように努力します。会社がお客様から選ばれれば、ライバルが出現しても、取引は続きます。尊徳の経営の心として、
- 明るく、笑顔のあいさつを通じて人様に元気になってもらいたい。
- 掃除を通じて、社員に成長してもらいたい。
- 障がい者雇用や弱者に目を向け、一人でも多くの人に働く喜びや人の役に立つ喜びを感じてもらいたい。
- 社員の人間性を高めて、立派な社員になってもらいたい。
- 社員全員が協力し合い、良い社風を作っていきたい。(良樹細根)
社員一人ひとりが意識してください。
7.重点主義
- 重点主義とは、弱者の戦略に沿って「差別化をする」ということです。他の会社と差別化することで、お客様に選んでいただき、価格競争に巻き込まれないようになります。
- 同業者とわが社の強みと弱みを徹底的に分析比較し、わが社の強みを掘り下げていき磨きをかけます。わが社の強みに磨きをかけることで、同業者が真似しづらいサービス・商品に集中します。
- 価値観の共有のために、売上のための社員教育だけではなく、世間の見本となるような人間性を高める社員教育をします。
- 独自性のあるサービス・商品をお客様の視点で開発し、さらに深く掘り下げ、どこに出しても恥ずかしくないサービス・商品に育てていきます。
- 部分最適よりも、全体最適を追求します。個々の能率より全体の効率を考えます。人間の欠点は、物事を一面にとらわれ、大局的な判断ができないことです。会社役員と管理職は常に全体最適を考え行動するようにしてください。これは会社役員と管理職の必須条件です。
全社員で取り組む10の行動指針
- 志を高く持つ 会社は人間性を高める場所です。目標を持って何事も取り組みましょう。
- 利他の心 お客様に喜んでいただくために創意工夫をしましょう。お客様のためになるとわかれば、無償の奉仕も必要です。
- 原理・原則を守る 常に何が正しいかを考えましょう。モノの本質を見る目を養ってください。目的から物事を考えてください。
- うそをつかない 正直な仕事をしましょう。失敗・ミスはつきものです。しかし、常にお客様にも仲間にも正直に報告し誠実に対応しましょう。
- モノを大切にする もったいないという生き方をしましょう。常に周りを、自分をチェックしてください。意識することが大切です。
- 約束を守る 報・連・相は必ず行ってください。報・連・相は信頼の行動です。いくら仕事ができても報・連・相のない人は信用されません。
- ありがとうを伝える どんな小さなことでもお礼を言いましょう。サンクスカードも渡しましょう。
- 仕事を本気でする 本気でやればたいがいはできます。全力で努力すると今まで以上の力が付きます。自信もつきます。
- 日々感謝の気持ちを持つ 家族・仲間を大切にしましょう。時には愛情を持って厳しく育てます。全員で幸せになるが目的です。
- 社員は公平で平等である 年齢や学歴や勤続年数は仕事とは無関係です。実力主義が基本となります。リストラは一切しません。
また、社員間でも利他の心で人間性を高め合いましょう。
何が大事で何が小事か判断して行動してください。
正直が最高の解決策です。
報・連・相は人と人とをつなぐ信頼の絆です。また約束事、約束の時間は守りましょう。基本は5分前行動です。
ありがとうは相手を元気づける最高の言葉です。ありがとうは自分を高める一番大切な感謝の言葉です。
目標を高く持ち、常に一生懸命仕事をすることが大事です。
実力主義により、会社・個人の実力を伸ばしていきます。